みしょのねこごや

Diary - 2011年11月

Social media での切断について

数年前,mixi 疲れ,という言葉が流行った。まぁ,友達付き合い,畢竟して人間関係というのは『疲れる』ものなのだけれど,「mixi 疲れ」が流行るに至るにはもう一つ大きな理由があった。

古来の(少なくとも Internet を介さない)人間関係というのは,物理的制限によって,小規模な友達集団に細分化されていた。いわゆる algorithm における「分割統治」のように,小さな scale の問題に細分化されることで,解決しやすくなっていた。しかし mixi の system では,友人集団は分割統治されておらず,つまり何百人もの友達が,それと明示される形で目の前にガッと体現していた。そのような大きな枠組みがいつも目の前に見えていれば,それは疲れるのも当然であろう。

mixi がオワコンとなって久しい。しかし,mixi 疲れの原因が「大規模な人間関係が目の前にあること」にあったのだとすると,同様の問題はどのような social media においても起こりうる。

ではどうすれば疲れないのか。一つの手法は「大規模な人間関係を築かないこと」だろう。つまり

  • 友達関係を区分けして,細分化する。
  • Social media 上で友達の数を制限する。

という 2 つの『切断』が対策として考えられる。

以下では,僕が「疲れない」ためにどうやっているかを,各 social media について書いてみようと思う。

Twitter

Twitter のもっとも特徴的なところは,follower だというところだ。“友”ではなくて“追っかけたい人”なので,その仕組みに一旦慣れてしまえば,大規模な人間関係を持つ必要が無いというところに至る。追っかけたい人だけを追っかける,と割りきってしまえば,そもそも人間関係ではないので疲れない。

僕はかつては数百人を follow していたが,一時期の「Twitter疲れ」を経て 100人強 にまで減らした。最近は 200 人に制限している。これくらいの方が timeline を追える。実際,何百人も follow している人でも,普段は list などの機能で 100 人程度しか読んでいないのではないか。

もちろん,この“追っかけ”の枠組みというのは,「マイミク」に慣れた人には理解しづらい。故に,「Twitter を始めたけど何をすればいいの?」というところになったり,あるいは「Remove (unfollow) された!ムカつく!」「無断 follow 禁止」になる。Twitter は remove を覚えてからが本番とは,僕の以前からの主張である。

Facebook

Facebook は残念ながら「友人関係」だ。だから Facebook を長く使っていると, mixi 疲れと全く同様の問題が必然的に立ち上がる。そもそもこの日記を書いているのはその動きの端緒を見たからなのだ。ちょうど early majority の参入が一巡して late majority が流入している(active user 化しつつある)時期なので,きっと来年には「Facebook 疲れ」が話題に登るだろう。

僕はこれを解決するために,"Write in English, basically" という手法をとっている。実はこれは歴史的な事情で,そもそも 2007 年頃(僕が登録したころ)は日本人があまりいなかったので English で書いていたのが,今にまで続いているだけなのだけれど。まぁ海外の friends もたくさんいるので,日本語だと寂しいということもある。しかしこれは切断の手法として有効に機能している。English で書くことにより,日本人の「友達」をある程度排除している,という現状になっている。Facebook 疲れを防ぐ上で有効だと感じている。

他に何か手法は無いのか。僕は知らないので,知ってたら comment 欄あるいは各自の blog などに書いてくれると,他の手法を必要としている人が喜ぶだろう。

Google+

実は Google+ はチョット良い。ちょっと古い解説をいくつか [1] [2] 読むと分かるけれど,そもそも Google+ 上の関係は相互関係ではなく follow 関係に近いし,circle 機能によって友達関係が区分けされている点も大きい。

僕は,『Google+ 疲れ』は原理的に起きないのではないかと考えている。数年後,Facebook が『Facebook 疲れ』によって過疎化したときに Google+ に人が流入したとしたら,(他の受け入れ手が新たに登場しなければ,Google+ が潰れなければ,さらに early majority が Google+ の仕組みを受け入れられれば,その上で Google+ が流行れば)Google+ が一つの完成形を与えて,さらに social media というものの形が,かつて Twitter がやったように,大きく変化するのではないか。そう考えている。

mixi

おまけ。mixi はもうまったく使っていないのだけれど,一応 account は持ってある。マイミク(死語)には誰も登録していないので,疲れる余地は無い。純粋に net stalking のために,つまり機械的な個人情報収集のために使用している。

GREE

最近 log in してないなー。。。

今日は IPMU (数物連携宇宙研究機構)に行ってきました。みしょが月に数回通っている,東大の研究施設です。

爆問学問』という NHK の番組が取材に来ていました。太田さんの意外と背が低かったように見えたのは,いわゆる目の錯覚というやつでしょう。

IPMU の特集は 1 月に放送されるらしいです。みしょは画面に入っていないと思いますが,まぁ見てもらえるとちょっとうれしいし,みしょの研究も分かってもらえるのではと思います。(正式に所属していないのでおとなしくしていた。)

前回,2010年1月8日に ザ☆ネットスター!(wikipedia) に映って以来,2年振り2度目の NHK でした。


ところで,みしょは「是非」という言葉がとてもきらいです。

『今度ごはん食べに行こうよ!』

『是非!』

そんなわけないだろ,といつも思います。是が非でも,すなわち万難を排してでもごはん食べに行きたい相手なんて,僕にとっては天皇陛下か,秋篠宮家の人々か,マナカナか,ぐらいしか思いつきません。(ここでごはんを例に出したのはわかりやすかったからで,別に「今度 sex しましょう!」でも似たようなものです。)

「是非」なんて言葉を軽率に使うのは,よっぽど相手に媚びたいときか,相手をバカにしているときか,あるいは頭を使わずに言葉を発している人か,そのいずれかです。

大阪選挙短信

昨日の大阪の選挙は,意外にも維新の会の圧勝でした。あの選挙は今後10年の日本の民主主義の縮図と見なせる面白いものでしたので,折角なので雑感を短信で書いてみます。

各社報道(とくに毎日新聞産経新聞)によると,70 代以上では平松氏優勢なのに対し,30 代では 7 割程度が,20 代では 8 割程度が橋下氏に投票したとのことです。

まず明らかなのは,70 代以上の人たちには "change" は不要であるということです。沈みゆく船ですが,完全に沈没する前に彼らは死んでしまう。これまで何も問題なかったのだから,変に "change" を起こしておおきな変動があるよりは,このまま沈んでいった方がましだ,ということです。沈没するまえに死ぬのだから。

一方で若い人たちにとっては,何か "change" が起きないと困る。独裁でも痛みを伴っても何でも良いから,沈まないようにあがく必要があるということです。

個人的には,20代の投票率の変化が気になっています。具体的には,前回投票しなかった人のうちどれくらいが,今回投票したのか。その「童貞投票率」が,50・60代よりも大きいかどうかが,非常に重要な観点です。

若者の童貞投票率が中年よりも高いのであれば,それは「これまで投票してこなかった人が危機を感じて投票した。」,つまり,若者でも切羽詰まったら投票するんだ,ということになります。これはこれまで数十年の日本の民主主義では見られなかった出来事であり,注目すべき事態です。何が起こるか分からないので,大阪で何が起きるかを注視しなければならない。

一方,中年の方が高かったのだとしたら,「若者はもう諦めていた。"Change" を起こしたのは中年が危機感を持ったから起きた。」ということで,これは小泉旋風の時と同じことが起きただけです。あのときも投票率は上昇しましたが,それは危機感というより閉塞感でした。閉塞を感じていた人たちが,わかりやすい主張,何か変化を起こしてくれそうな行動力,あるいは "change" という単語それ自体に飛びついたということです。こちらの場合は,小泉旋風のその後を見る限り,次の選挙かその次あたりでは昔のカンジに戻ると考えられるので,橋下氏がそれまでにどれだけ激しく「ぶっこわす」かが焦点となります。

もう 1 つ,面白そうなことがあったのですが,忘れました。また思い出したら書きたい。

一昨日はとてもデカい餃子を食べながら選挙の話をしました。

昨日は六義園に行って夜の散歩をしながら十和田湖が綺麗だという話を聞きました。

今日は生まれて初めて玉露を飲んで,יְרוּשָׁלַיִם の歴史についてのわかりやすい新書があるということを教えてもらった。

餃子は小籠包みたいで美味しかったしお安かった。北に旅行したくなった。玉露はマジでハンパ無かったし,その新書はそっこーで購入した(中古)。

そして朝まで大学で研究して,今に至る。33時です。