8月6日
みしょです。まだ生きてます。
7月29日は参議院議員通常選挙だったらしいですが,相変わらず不思議な結果でした。まぁ,参議院が「何の府」なのかも御存知ないような良識のない人が投票したのですから,当然の結果なのかもしれません。Mass mediaが参議院議員の選挙を政権選挙だと思いこませようとしたのにハマったとしか思えません。参議院で二大政党制が加速したのは,まさに参議院が不要と成りつつあるということなのでしょう。逆に衆議院は二大政党の方が良いと思います。
ちなみに東京都に住んでいる者としては,例の自民党候補が当選したのが一番恥ずかしかったです。よりによって参議院議員になるなんて……客寄せの為の人形になるのも,推薦するのも,投票するのも。何のために6年間の任期を解散無しで与えられているのか分かってるのかなぁと。こんな有権者を相手にしようとしている国家公務員とか議員とかは大変だなぁ,と,不憫に思いました。
ちなみに僕は「日曜日……日曜日……選挙……」とは覚えていたのですが,いつが日曜日なのか分からなかったので行きませんでした。っていうか気づいたら選挙特番やってました。最近,全く曜日感覚の無い日々を送っているのです。曜日っていうか時間感覚もないです。起床時刻が毎日7時間ずつずれています。
折角VIPperらしくJesusマタヨシと維新政党・新風に投票しようと思ったのに……。冗談です。
さて,今年も8月6日です。2007年なので62年目です。60年目の年に広島に行ってからもう2年ですが,相変わらず夏の蝉の声を聞くとあの二日間(6日と9日)のことが蘇ります。今は8時11分。今日もまた,今年もまた広島ではあの異常な祭典が行われているようです。真夏,炎天の下,朝早くから,本当に朝早くからみんなあの広島の平和公園に集合します。高校生は氷を配ります。老人も重い身をまさに引きずるようにして集まります。この状況はどう考えても異常だと思います。「慰霊の式典」が「異例の式典」に聞こえます。
でも,異常な爆弾によって起きた人災なのだから,異常な祭典が異常な雰囲気の元で行われるのは当然です。ここまで人々が異常になるのも納得できます。
あの原爆と,そしてその原爆がそれから62年経った今でもこのように人々に異常な行為をさせること,更にこの異常な祈念式そのもの,或いはその後ろで右翼か左翼若しくはその両方が叫んでいるということ。これらが全て『同じ』であるということは,頭に留めておく必要があると思います。
まずは,核兵器を今後使用させないようにすることを考えるのが良いでしょう。次に,では何故当時のUnited Statesは核兵器を使ったのか,或いは何故あの様な戦争が起きたのか,が考察の対象となります。核兵器というのはいつどういう風に使えるものなのかを考えるのは重要です。戦争は本質的には悪いことではない以上,核兵器の使用も本質的には悪いことではないのですから。核兵器を特別扱いするのは危険です。
日本人としては,日本国憲法が第9条で正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し,国権の発動たる戦争と,武力による威嚇又は武力の行使は,国際紛争を解決する手段としては,永久にこれを放棄する。
および陸海空軍その他の戦力は,これを保持しない。
ということを謳っていること,更にはそのように謳っていながらも現状がそのようにはなっていないことを認識すべきです。その次に来る問題は勿論,現状が良いことか悪いことか,であり,しかしそれ以上のことを考えるのは簡単なことではないでしょう。ところで核兵器のことを考えると,日本の電力はそのかなりの部分を原子力発電所に依存していますが,その事実を自分の中に位置づけることも必要です。
科学者としては,核兵器を発明したことが科学界と世界にどのような結果を及ぼしたのかを考えるべきです。核技術の発明は,どのように考えても,科学技術の発展に必須でした。その結果が軍事転用されることも容易に想像できる事態です。ところでそれからもう62年が経ったので,我々は核兵器を上回る威力を持つ兵器を容易に開発出来る位置に立っているはずです。僕は物理学と生物情報科学を専攻していますが,例えばDNAおよび遺伝子に関わる技術は近年目覚ましく進歩しています。必要が有れば軍事転用も容易に出来るでしょう。ちなみにそれが良いことか悪いことかは難しい問題です。
或いはもっと違った考え方も出来ます。例えば今も広島市では例の異常な式典が行われていますが,それは人々の熱気が平和の方向へと向かっていると言えます。それが良いことか悪いことかはやはり難しい問題ですが,そこに視点を置かず,戦争中は人々の熱気が戦争の方向へ向かっていたということをそれと並置してみましょう。そうすると,あの式典に集まっている熱気を別の方向に向ければ戦争を起こせるかも知れない,という発想に至ります。或いは,あの式典がそもそも戦争であるとも言うことが出来ます。
僕は何故かまだ生きていますが,生きている間中色んなことを考えます。死んだら考えるのをやめる予定です。僕が生きていても死んでも,考えていても考えていなくても,人々はその熱気と共に動き続けるのですから,別に地球が温暖化したって,新兵器で何億人が死んだって,それは良いことでも悪いことでも無いのでしょう。それが進化ってやつです。
中国産のウナギ,赤城元農水相,自民党,طالبان,児童性商品,ニコニコ動画,オタク,核兵器。黙祷をしている間,そんなことを考えました。
3日後は長崎です。
Comments
fkj 2007/08/26(Sun) 14:02:37
非常に興味深い文章でした。ありがとう。
俺は「商業主義」がニコニコをどう利用していくのかにとても興味がある。
「らき☆すた」みたいに、
「動画素材・ネタの提供」→「MAD作成(うp主評価がモチベーション)」
→「素材提供元の人口への膾炙」 というマーケティングが面白い。
だから、ハルヒ2期のOP・EDがどうなるか気になっている。
これで電波的に踊らなかったら、角川のマーケティングセンスを疑うね。