みしょのねこごや

Diary - 2012年5月

PSI おっぱい案件の経緯の説明と当該事例にかかる所感

関係各位は既に存じ上げていると思うが,5月1日から2日にかけて,「PSI おっぱい案件」と呼ばれる案件が発生した。(みしょが勝手に呼んでいるだけですが。)事実の整理のため,およびこのような問題にどう対応すべきかのため,まとめておく。

なお,既にその大部分が広く知られていると判断できるため,関係者が public に行った Tweet から容易に知りうる部分については内容を伏せない。

事案

5月1日(火)の13時ごろから行われた,東京大学教育学部の講義中に,参加していた学生が当該講義の非公式 hash tag #学習環境のデザイン を付けた状態で「今の子,胸がでかい」という趣旨の,sexual harassment と考えられる tweet (account 閉鎖済み)を行った。なお,hash tag から明らかな通り,当該講義は『学習環境のデザイン』であり,担当教員は情報学環・学際情報学府の山内祐平准教授 (Twitter: @yuuhey)である。

それを発見した担当教員が,直後に当該 account に対し,public tweet で」という reply を飛ばした。その後,当該学生が,匿名性を盾に(実際の特定は困難だろうと考えて)当該教員に対して当該 tweet には教員の管理権が及ばない,などの主張をしていた。揶揄された女子学生は,これに気づいたのか,5月2日の午前中に「めんどくさそうなことになりそうだ」という趣旨の tweet をしている。

ただし,非公式な hash tag といえども,学生の問題発言の前にため,公式に近い位置づけにあったとみなせる。

みしょは,これら一連のやりとりを知った後,当該学生の「Twitter から本名などの特定は困難だ」という主張をおもしろがり,「ならば特定してみせよう」と,Internet stalking の技術を用いて特定を試みた。結果として,(他数人の協力もあり)当該学生はかなり容易に特定されたが,その過程で,account を閉鎖した。

以上が本事案のおおまかな経緯である。

なお,みしょは,特定は極めて容易であると考えていた。というのも,当該学生は Twitter の profile に所属学科と出身高校を記載していたからである。ここから,当該学生は東京大学工学部システム創成学科 知能社会システムコース(いわゆる PSI)の 4 年生であり,麻布高校出身で現役合格した,という情報は誰にでも読み取ることが出来るだろう。

教訓

教訓 1 : おっぱいは人を狂わせるので法律で禁止すべきである。

教訓 2 : Twitter から個人を特定するのはさほど困難ではない。特に,特定など困難であろう,と思っているような,考えの浅い人間であればなおさら特定しやすい。

このような事例に対しどういう対応をすべきだったか

さて,大事な教訓を得たところで,2 つの問題について考えていきたい。すなわち,このようなことが起きた場合に教員はどう対応すべきか,および,講義で Twitter を用いる場合にこのような事例が起きないようにするためにはどうすればよいか。

まずは第 2 の問題から考えよう。重要なことは,公式に使うのか,それとも使わないのかを明確にすることである。公式に Twitter を利用するのであれば,公式 hash tag を設定しなければならない。そうすることにより,公式 tag を用いて発言した人の授業時間中および直前直後の発言が,教室と同様に,教員の管理下に置かれることが明確になる。非公式であれば,もちろん教員は講義時間中に利用してはならない。その場合に Twitter 上で harassment 発言があった場合には「教室内での大声での私語」として処理することになるだろう。

ただ,公式に利用する場合に「Harassment 発言はしないように」などという注意をする必要はないだろう。もちろん,PSI の学生が受講していた場合には有効かもしれないが。僕が仮に講義を持ったとしたら,「みしょの持つ Internet stalking の技術と,受講者名簿を組み合わせれば,誰の発言かは容易に特定ができる」というくらいのことは言うかもしれないが。

さて。第一の問題について。まず,本件での教員側(以下甲)の対応にはいくつか失敗がある。

第一の失敗は,講義直後に harassment 加害者(以下乙)に対して public に reply を飛ばしたこと。これは,受講生の多くに対して当該 harassment 発言の存在を教えたのと同義であり,被害者(以下丙)に対する配慮を欠いていた。

第二の失敗は,その後の状況の悪化に対して全く対応をしなかったこと。一度対応しかけたのであれば,速やかに炎上を収束させるべく,必要な対応をとるべきだった。炎上を知らなかったとしたら監督不足であろう。炎上が始まった場合に,それを収束出来るような公式 message を配信する,という能力は重要である。僕自身,炎上を収束させたことがある。

では今回,甲はどうすべきだったか。まずは女性教員に丙と接触させ,どういう対応を取って欲しいかを聞きとることが重要だろう。同時に,乙に対して,Twitter 上ではない大学公式の経路で注意をする(あるいはその準備をすすめる)ことになる。Twitter 上での対応は,特に harassment 問題であれば,丙の利益を考えて,何もしないのがよいだろう。丙の許可が得られた場合にかぎり,講義の場で注意を呼びかけることもできる。Twitter 上では何も発言する必要は無いと考える。

ちなみに,甲が乙・丙に direct message を送ることができたとしても,互いに知り合いであるなどの事情が無い場合には,その関係をこじらせるだけであるので,やめておいた方が良いだろう。Direct message を手紙に置き換えるとわかりやすいかもしれない。よく知らない学生に対して教員が私文書で接触はしないだろう。

付記:周辺の人に対する注意

このような場合に,問題となった tweet をそのまま copy and paste することは避けねばならない。たとえば,「あの子の胸,マジでけぇ。挟まれたい。」などの tweet を引用する場合には「『あの子の胸,マジでけぇ。』という発言」ではなく「さっきの人の胸大きかったな,という趣旨の発言」として引用すべきである。そうしないと,引用を見た人が Twitter 検索などによってその発言者を特定し,harassment の被害が拡大することになってしまう。

もちろん,みしょは巨乳に挟まれるのが好きです。挟んでくれる女性を常時募集しています。

FundForStudy でやりたかったこと

さて,FundForStudyのネタばらし。


まず今回の事例の概要を整理しておこう。

5月17日の夜?に「全く新しい学費支援サービス "studygift" 〜学費支援プラットフォーム〜」が公開された。その web service の詳細は既知として以下の話をする。また,5月16日に,知人と友人の真ん中ぐらいであるところの近藤佑子さんが,「メチャクチャにヤバイ就活生・近藤佑子を採用しませんか?」という web page を公開した。本人が思っているよりも1000倍ぐらいウケて,彼女はかなり困惑した様子であったが,まぁとにかくウケた。以上 2 つが背景である。

で,みしょが5月18日の10時半頃に「メチャクチャにヤバイ研究者"みしょ"を支援しませんか? — FundForStudy 〜研究費支援プラットフォーム〜」を公開した。まぁこれも僕が思ってた10倍ぐらいウケて,はてブで 50 ブクマ以上を集めた。以下は,いったいこれで何をしたかったのか,というネタばらし。たぶん何も考えずに FundForStudy を見てる人の方が人生を幸福に過ごせると思う。言い換えれば以下の文を読むと不幸になるので,幸福な人は読むべきではありません。難しいことを考えると死にますよ。まぁこの文章クソ長いので最後まで読む人なんてそうそう居ないと思うけど。


何がしたかったのかを端的に言うと,studygift を批判したかった。で,そのついでに,やたらウケた近藤佑子の style をパクった。それだけのこと。


前段はちょっと難しいので後回しにして,先に後半の話をする。僕はどうして近藤佑子の page があんなに流行ったのかよく理解出来ない。流行った理由が気になった。近藤佑子の page は確かに面白いのだけど,それは僕が彼女のメチャヤバっぷりを知っているから。近藤佑子という文脈を共有しない人があの page を見ても,別に面白くは感じないだろうと思っていた。

具体的に話をすると,彼女の page の更に original である「イケてるしヤバい男 長島からのお知らせ」は,はてブ約350ブクマを集めている。この page は明らかにネタであり,一見明白に「面白い」page であるとわかる。一方,近藤佑子の方は「一見明白に面白い」とはいえない。彼女を個人的に知っていれば面白いのだけど,内容は至ってまじめ・必死なたぐいである。しかしながらブクマは1000に迫る勢いだ。この違いは何か。これがずっと気になっていた。

で,後述する理由で FundForStudy を立ち上げようと思ったときに,じゃあついでだから近藤佑子も混ぜちゃえ,と思って混ぜてみた。その方が閲覧者に面白がって(楽しんで)もらえるだろうし,近藤佑子がウケた理由も分かるかもしれないし,あと近藤佑子の気が少し楽になるかな,という理由もあった。そんでまぁ混ぜたらわりと面白がって・楽しんでもらえた(けど近藤佑子がウケた理由は結局分からなかった),というのが後半の話である。


さて,いよいよ main となる前段の話。

studygift は"異常な" web service である。他の人が既に論じているので多くは繰り返さないが,優秀な学生たちへの学費支援の service であるにも拘らず website 全体が全力で坂口綾優 1 人への募金を呼びかけている。これは「おかしな」様式である。明らかに坂口綾優は「学生として優秀」ではない。更に,普通の女子大生ではなく「有名女子大生」であるから,今後続くであろう学生たちの先行事例として使えない。言い換えれば,事業の継続性は(第1例が成功したにも拘らず)担保されない。

この webpage を素直に読み取れば,坂口綾優と家入一真が共同で,週 1 回の mail magazine の配信 + 2 回の supporter 集会を行う,という service を立ち上げ,その参加料として 1 人 5000 円を徴収した,ということになるだろう。そしてそれ以上の意味は持たない。優秀な学生のための学費支援サービスは永遠にハジまらない

もちろん,studygift は後続の学生を一応募集している。しかし,募集対象が「学費が払えず退学寸前」「学生のうちに挑戦したい事がある」などの人たちである。前者は問題ないが,後者は「優秀な学生」とは限らない。すなわち,今後 studygift が成功するとしても,それは今回のように「有名な学生のための乞食サービス」であり,「綺麗な"金くれ"」以上の何者でもない。

ちょっと細かい話をする。ここで「学費支援」ではなく「乞食」としたのにも理由がある。それは,坂口が supporter 集会において予算がPCの購入や旅行などの臨時予算が発生した場合,私の活動に関する議決などを行います。と書いてあるからである。つまり純粋な学費支援以外の目的で使う可能性があることを示唆している以上,もはやそれは「学費支援」ではなく「金銭支援」すなわち乞食である。もっと言えば,坂口が支援の対価として mail magazine や集会という労働を行うという点を重視すれば,「有名な学生のファンクラブを作るサービス」であると言っても良いであろう。(乞食というと,知ったかぶりをして軽犯罪法1-22を持ち出す人がいるが,これは誤りである。同法4条を参考にしてほしいのだが,web 乞食を禁止することは憲21(表現の自由)に反しかねない。軽犯1-22は,街中で騒がしく乞食行為をすると公衆の平穏を害するからダメだ,という立法だと考えるべきだろう。憲27も当然この射程ではない。)(ちなみにこの場合,坂口への寄付は贈与とは見なされず「雑所得」となり所得税の対象となるだろう。)

さて,このようなことを考えると,みんな studygift に一言もの申したくなる。しかしそこに大きな問題が生じる。誰を批判すればいいのか。どういう論理で批判すればいいのか。その批判は居酒屋放談以上のものになりうるか。この 3 点がとてつもなく大きな問題となる。

ちょっと細かい話をする。これは以前から僕が繰り返している主張である。Internet,特に Twitter によって,人々が自分の意見を好き放題言えるようになった。人はみんな,自分の話を聞いてほしい欲求がある。だから,Twitter などを手に入れるととりあえず批判したくなる。そして,Twitter に批判を書き込むことによって他人からの承認を感じ,「私はもの言う市民である」と勘違いしてしまう。しかし,実はその姿は,居酒屋で TV タックルや報道ステーションなどを見ながらクダを巻く酔っぱらいと何も変わらない。あるいはお茶の間でそれらの番組を見ながら妻/夫にグチグチ文句を言う,その姿である。批判の質も,批判の届く範囲も,Internet によって何の進歩も起こらなかった。だから,Twitter にある批判は 99.9% ぐらいは単なる「居酒屋放談」であり,誰も聞いていない,ただただ批判発信者の自己満足のための書き込みにすぎない。僕は,その「居酒屋放談」で政治に参加した気になり,実際の政治参加へのやる気が失われる,いわゆる「衆愚化」が起きる/起きたのではないかと考えているが,確認も実証もしていないし議論しないでおく。というわけで,すなわち筋の通った批判を,人々に聞いてもらえる形で行わなければならない。さもなくばその批判は無価値である。この点を克服する手法を考えなければならない。

で,「筋の通った」という部分で問題となるのが,誰をどのように批判しなければならないのかということだ。僕はお金を払っていないので,この件を批判する資格が無い。もしもお金を払っていれば,以下のような批判が可能である。すなわち,「学費支援サービスという公益性を重視して,特に今後,学業成績に優れているがお金の無い多くの学生に見せるようなmodel case だと思って支援したけれど,実体は単なる「後援会結成支援」ではないか!金返せ!」と批判するのである。しかしその場合も「金返せ!」以上の批判は出来ない。公益性を以て「こんなのやめろ!」というのは非常に困難である。もっと緻密な議論,調査をして,最低限「studygift の結果として普通の学生に対する micro funding を行いづらくなった」ことまでを証明せねばならないだろう。学術研究になるような大掛かりな話である。

お金を払っていない以上,誰をも批判できない。批判する資格が無いし,批判した瞬間に「自分が無責任な居酒屋放談を垂れ流す人間であり,その発言など聞く価値はない」ことを証明してしまう

さらに批判すると家入さんの炎上 marketing 手法に乗っかることになる。僕はあの手法が気に入らなかった。どうせ売名目的でやっているのだろうから,その web service を直接言及することは売名に加担するだけであり,相手を利するだけ。だったら,同じようなのをいっぱい作って,話題を拡散させて相対的に studygift を薄めることができるのではないか。そういう意図もあった。この点は,はまちちゃんの drunkergift の成功を挙げよう。studygift は 150 + 400 ブクマであるのに対して,drunkergift も 350 ブクマを集めている。意識の分散という意味で,drunkergift は役に立ったのではないか。

というわけで,批判するのをやめた。その代わり,同じものを作ることにした。すなわち優秀な学生に対する学費支援をしたいのであれば,坂口さんよりも僕を支援すべきですよ。あなたは本当に学費支援をしたいのですか。ただ単に有名で美人(?)な女子大生にお金をあげたい,後援会に入りたいだけじゃないですか,ということを提示したかったのである。あなたのやっていることは,アイドルの握手会,あるいはキャバ嬢への貢ぎと同等だと言えなくもないですよ(この部分は議論をつめていない。何となくそんな感じがしているだけである。)と言いたかった。

で,この目的を達するだけなら同じような page を作ればよかったのだけど,それだと全然面白くない。やはり閲覧者には楽しんでほしいので,近藤佑子を混ぜてみた。近藤佑子が,あの page の制作途中で 近藤佑子と面接したいなと思ったことはありませんか?KondoMeetingでは,近藤佑子の空き時間をシェアし,面接ができるサービスです。採用面接するもよし,誕生日のお祝いをするもよし,お話するもよし。近藤佑子との大切な時間を共有しましょう。 という文章を lorem ipsum 的に何度も何度も繰り返し使っていたのが面白かったので,その手法をパクった。ちょっと面白い写真もつけてみた。内容もやる気ない感じにしてみた。結果,わりとおもしろがってもらえたようでよかった。あと,Amazon の wishlist の一番上を TENGA にしてみた。実際に贈ってくれた人がいるらしく,先ほど届いた。ありがたい。さらに,みしょの Tweets ではおなじみの「豪雨!!!!!!!」「豊橋は田舎」も付け加えたりした。これもウケた。

ところが,ここで大きな問題に気づいた。すなわち,みしょと坂口綾優だったらどう考えても坂口を支援するだろ,という事実である。言い換えれば,みしょは明らかにおぞましく,清廉潔白でないので,容易に個人攻撃できるということだ。先程も述べたように,自尊心を得るため,新しいものが出たときにはとりあえず「居酒屋放談」で批判する人というのが一定数存在する。そういう人に個人攻撃されるのは大変うざい。(ここで注意しておきたいのは,自尊心を求めているのはみんな同じ,ということだ。誰でも,日常がうまくいかないときには「とりあえず批判することで自尊心を得たい」と思うことがある。だから,新しいものを見たら批判する人というのは,最近ちょっと日常がうまくいっていない,ちょっとかわいそうな人なのである。僕だって疲れているときはそうなることもある。広い心で許すのがよいありかたである。)

というわけで,そういう「とりあえず批判しておけば満足する人」のために,批判の矛先を作ってやることにした。まず,文体をちょっとイラっとする感じにした。これで,熟考した上での批判ではなく即時的・感情的な批判に持っていける。更に,坂口さんは風俗で働けばすぐにお金が手に入ると思います!!!!!だいじょうぶ! studygift も一種の風俗なので,坂口さんもすぐ慣れますよ。という部分を付け足した。(これを書くかどうか,どういう書き方をするかについてはかなり悩んだ。推敲の結果がこれである。)これについては次の段落で詳述する。そしてもう 1 つ,「能力が無いから研究費がなくなったのでは?」と勘違いするような記述にした。具体的にはこれまで大学院で研究を続けてきたけど,来年からの仕事が決まっていないである。我々の業界では博士取得の数ヶ月前に「博士取得後の post」が決まるので,来年の職は当然決まっていないのだ。まぁ嘘は書いていないし,そもそもこう書かないと坂口綾優の文章学校に行きたくても学費が払えなくて学校に行けない… それが今の私の状況です。をパクれなかったので仕方が無い。しかし結果としてこっちはあまり突っ込まれず,風俗についての記述に批判が集中することとなった。

当然のことながら,風俗で働けばというのは「突っ込みどころ」であるので,当然に論理的な回答を準備している。これは僕の常日頃からの主張であるので,ついでにここに書いておく。実はあれは,「こんなにいい稼ぎ口があるよ」と紹介しただけだ。僕は風俗産業で働く女性を尊敬している。人々に素晴らしい快楽を与えるという点で,いわゆる「女の子」は「料理人」と同じだと考えている。そして非常に給料がよい。もちろん,給料がよいのは理由があって,それは 3 つの負担,すなわち妊娠の危険性・性病の危険性・精神的負担があるからである。ところが,近年の風俗産業の進化は妊娠と性病の危険がない風俗を大成させるに至った。具体的には,池袋の NEW CRYSTALに代表される「手コキ型」"hand job style" というやつである。これは隣に座って手コキすることを基本とし,粘膜の接触を伴わないので妊娠・性病の危険がない。それでいてかなり高給である。このような形の風俗は女性にしかできない(男性のための例は僕は知らない)。うらやましい限りである。実際,学費や生活費を稼ぐために働いている人を何人か知っている。もちろん「精神的負担」は甚大であるが,それはどの仕事も同じ,つまり程度問題である。指名をかせがねばならない。美人でなければならない。しかし彼女のような美人であり,かつ studygift で大々的に紹介されるだけの度胸があるのなら,それらも問題ないであろう。むしろ僕なんかは,studygift で批判を浴びる方が精神的負担は大きいのでは,と思う。そういったわけで,彼女にはそのような「soft な風俗」があるよ,と教えてあげたいところである。

さて,ここで paradox が立ち上がる。僕の主張は「『風俗で働け』なんてひどい,と思うのは風俗産業で働く女性を不当に差別しているからだ」という逆説である。常識・固定観念・何となくの嫌悪感・世間体にとらわれた結果としての批難は,部落差別と同じ構造である。その批判は,自身の偏見の露呈そのものである,と考えている。このみしょの論理に対する議論は歓迎する。

とまぁ,このように十全な備えをした上で,「突っ込みどころ」を作ってやった。たとえ鬼女に引火して炎上しても,この理論で論理的に議論すれば火消しできるだろう,と考えていた。結果として炎上はせず,批判はほぼ全部そこに集中してくれたので,対応がとても楽だった。流行りそうなものをつくるとき,とりあえず批判して自尊心を得たい,という人々を回避する手法を考えておくことは重要である。同時に,自分が批判をするときには,そのようなエサに釣られていないかを熟考した上でせねばならない。というか,どうせ居酒屋放談にしかならないんだから批判なんてすべきでない。製作者と個人的なコネがある場合のみ,知人/友人として批判してあげるのがよいだろう。

ちなみに,炎上を避けるためのもう 1 つの手法として,(この日記のように)permanent link を使いづらくする,という技がある。この日記もその技術によって拡散しにくくしてあるので,炎上しづらいはずだ。

以上が本事例の背景,ネタばらしである。本事例に関して主張したいことの全てである。結果として,4 人から支援(893円+37円+ TENGA 1 つ+chocolate 1 箱)をいただいた。このお金の使途は,もうすぐ前期分の学費を払わねばならないので,そこに使われたと考えてもらうのがよいだろう。


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