みしょのねこごや

Diary - 2012年10月

秘密の呪文

mkdir -p d4 && ruby -e 'a = Dir.glob("*.jpg").sort;a.each_with_index{|x,i| p "#{x} #{i+1} / #{a.count}" ; system "convert #{x} -type grayscale -depth 2 d4/#{x.split(".").first}.png"}' && mv d4/*.png . && rm -rf d4 && ruby -rfileutils -e 'Dir.glob("*jpg"){|x| FileUtils.rm x unless x == "0001.jpg"}' && rm 0001.png

学振の特別研究員にかかる税金などについて自分用まとめ(2013 年度 PD 編)

来年の 4 月から,東京大学Kavli 数物連携宇宙研究機構で,学振の特別研究員 (PD) として勤務することになりました。

というわけで税の話をしましょう。ちなみに DC1 については 2 年前にまとめてますのでそちらをご覧下さい。ただし税法などの改正があるので注意が必要です。

特別研究員の給料は 2012 年度の実績では毎月 362,000 円ですので,年間の給与収入は 434.4 万円。また,配偶者や子供などの扶養親族は居ないと仮定しています。以下,全て単位を万円として単位の表記を省略します。

所得税(国税)

税金については所得税法と国税庁タックスアンサーを参考にするとよい。

まずは給与収入 \(x\) から給与所得控除額 \(\Delta\) を減じて給与所得 \(y_0\) を計算する。 \(360職務に関係する通勤費・転居費・図書費で,給与の支払者が証明したものの総額 \(\alpha\) について,( \(x<1500\) の場合は) \(\Delta_{\rm eff}=\mathop{\mathrm{max}}(\alpha+\Delta/2,\Delta)\) となる。

今回, \(\Delta=140.88\) (税法別表第五参照)なので, \(y_0=293.52-\mathop{\mathrm{max}}(0,\alpha-70.44)\) である。

この \(y_0\) にその他の収入(株式や外貨預金に関する収入など)を加え,そこから控除を引いていき,課税される所得金額 \(y\) を得る。ちなみに総所得金額と合計所得金額は微妙に違うけど,基本的に合計所得金額の方が,額が大きい。

まず基礎控除 38 万円,それから社会保険料控除 \(p\) 。今回は計算に入れないが,他にも生命保険料控除,雑損控除,医療費控除,配偶者控除,扶養控除など色々あるので調べておくと良い。

課税される所得金額 \(y\) が分かれば,所得税の税額もわかる。 \(195

例えば, \(y=293.52-38\) とすると,所得税額は 15.8 万円である。

住民税(地方税:東京23区の場合)

地方税は住んでいる地域によって違うので,それぞれの住む地方自治体のweb pageなどで調べなければならない。東京都23区に住んでいる場合には東京都主税局のQ&Aに書いてる。ここでは23区に住んでいるとして計算する。

住民税は所得割・均等割・利子割・配当割・株式等譲渡所得割があるが,最後の3つは(株・外貨取引をしていなければ)あまり意識する必要は無い。

課税される所得金額 \(y'\) を計算する。所得額は国税と大体同じようだけれども,基礎控除が33万円となっている。社保控除はここでも有効である。それを用いて,均等割と所得割を合わせた税額は \(T'=0.4+0.1y'\) と計算される。

ただし,更に調整控除というのがあるらしく,税額から 2500円が減ぜられるらしい。つまり \(T'=0.15+0.1y'\) となるようだ(よくわかってない)。

具体例として給与収入 434.4 万円のみであり,また基礎控除以外は何も考えないとすると, \(y'=293.52-33=260.52\) であり, \(T'=26.2\) である。

住民税(地方税:千葉県柏市・松戸市・流山市の場合)

もしかしたら千葉県柏市・松戸市・流山市に住むかも知れないので,税額を調べてみたが,全く同じだった。

国民健康保険

特別研究員は日本学術振興会との雇用関係にはないため,国民健康保険に(引き続き)加入しなければならない。国民健康保険の保険料は自治体によって大きく異なる。なお,年度の途中から加入する場合は月割りで計算すること,健康保険に中断がある場合には時効の許す2年間の保険料は遡及することについて注意しておく。

国民健康保険の保険料 \(S\) は,以下のようになっているようだった。ただし全て 2012 年度の値。また, \(y''\) は \(y'\) とほぼ同じであるが,所得控除としては基礎控除33万円のみが適用され,それ以外の控除を適用せずに計算したものである。また賦課限度額は考慮していない。

荒川区・足立区 \(S=0.0851y''+4.02\)
柏市 \(S=0.082y''+4.9\)
松戸市 \(S=0.0976y''+4.35\)
松戸市 \(S=0.091y''+3.9\)

具体例として給与収入 434.4 万円のみであったとすると, \(S\) は順に29.4,29.4,33.5,31.1となる。

国民年金

最後に国民年金を忘れてはならない。……が,支払う気が全く無いので興味が無い。いちおう日本年金機構によると,なんか17万6千円ぐらいらしい。

結論/今後のsimulation

以上を元に,いくつか simulation をしてみよう。以下,簡単のため,所得控除としては基礎控除と社会保険料控除のみを考え,特定支出控除は考えず,また税額・保険料額などは東京都荒川区の 2012 年度のものを用いる。単位は「万円」であり,千円以下は切り捨て。

結局,学振 PD の手取り年収は 355 万円ということを結論としたい。

学振 DC から PD になった場合・年金支払いあり
前年収入所得税住民税国保年金合計前年実質収入
2014年386 819221768317
2015年4341122261777356
2016年4341121261777357
無給から PD になった場合・年金支払いあり
前年収入所得税住民税国保年金合計前年実質収入
2014年325 314181754271
2015年4341222261778355
2016年4341121261777357
学振 DC から PD になった場合・年金支払いなし
前年収入所得税住民税国保年金合計前年実質収入
2014年386 81922050335
2015年434132326063370
2016年434132326062371