"a galaxy-sized grain of salt" 『話題のタネ(銀河サイズの)』とかどうでしょう。 Why? The basis of the claim is that the planets aren't orbiting the Sun heliocentrically, but are instead a vortex going around the galaxy. なぜか? この主張の基礎は、”惑星は太陽中心の軌道を描いていない”というもので、代わりに銀河の周りを渦巻き状に移動している。 なぜか? 彼の主張の基礎は,“惑星は太陽中心の軌道を描いて『いるのではなく』,銀河の周りを渦巻き状に移動している。”というものだ。 ※that節は最後まで続いてます。この文を理解するには,『I’ll note both models have their uses.』の段落を理解せねばならない。天動説も,太陽中心軌道も,らせん状に移動しているのも,全部それぞれの使い道があって,みんな違ってみんないいのです。 Normally I wouldn’t bother debunking stuff like this 私は普段は、こうした物件のデバンキングはしない。 私は普段は,こうした話題の間違いを暴くような面倒なことはしない。 私は普段は,こうした話題に対して誤りを指摘するような面倒ごとはしない。 ※stuff:コト。話題。もの。"thing"と同義。 I’m also seeing it spread around by people who do understand science, but missed the parts of it that are way off. どうやら、科学を知っているけれど、そこから離れて時間が経った人たちに広まっているのではないかと見ている。 (by people who なので,「人たちによって」の意味だと思うのですが,この英文の意味がよく分かりませんでした……。) With stuff like this, it always pays to dig a little deeper. このような物件は、深堀りするためにはたいてい少し手間がかかるものなのだ。 このような話題を取り扱う時には,少し深く掘り下げて議論しなければならないという手間がかかるのだ。 ※pay: 〜する手間を要求する(itは非人称,"it rains" のitに近い) It's Sadhu's claim, though, that's grossly wrong, on par with saying gravity doesn't exist. Though, it is sadhu's claim that is grossly wrong, on par with... Sadhuの主張は、はなはだしく間違っているが、重力は存在しない、というようなものだ。 しかしながら,この Sadhuの主張は,はなはだしく間違っている。重力は存在しない、と言っているようなものだ。 ※ though は挿入用法で,本来は文の先頭にある接続副詞。 (there are also important details, like the planets orbit on ellipses, and these orbits are tilted with respect to one another) (大切なのは、惑星の軌道は楕円で、お互いに傾いているということだ) (他にも幾つか大切なことがあって,たとえば惑星の軌道は楕円であるとか,軌道は同一平面上にあるのではなくて互いに傾いているとかということだ) ※ "also" なので,本当に重要なこと(太陽が中心)は既に述べている。 Geocentrism as a physical model leads to a hugely complex and overwrought system that has to make all kinds of weird assumptions to work (look up epicycles if you have some Tylenol handy). 天動説は、それが機能するためにはあらゆる種類の奇怪な仮定を作り出す、とてつもなく複雑で考えすぎの物理モデルだ(手近にタイレノールが何錠かあったら、epicyclesを見てみよう)。 天動説は,それをちゃんとした物理のモデルだと考えると,あらゆる種類の奇妙な仮定をしてやらないとちゃんと機能しない,とてつもなく複雑で考えすぎの物理モデルになってしまう。(タイレノールなどの頭痛薬を持っているのであれば,epicycles の項を見てみよう。) ※元の文も誤りではないです。 I’ll note both models have their uses. ここに、彼らがつかった両方のモデルを記しておこう。 私は,どちらの模型にもそれぞれの使い道がある,と言いたいのだ。 ※usesはtheirに修飾されているので名詞。複数形。使い道。haveは現在形,じゃあ主語は?both models。 If you want to know where to look in the sky for a particular planet, you use geocentric coordinates. もし特定の惑星が天のどこにあるのか知りたいなら、地動説座標を使うべきだ。 もし特定の惑星が天のどこにあるのか知りたいなら、天動説の座標を使うことになる。 Sadhu is claiming that heliocentrism is wrong, and that the motion of the planets around the Sun actually makes a vortex. What he actually means is a helix, not a vortex. Sadhuは、地動説は間違っていて、惑星の動きはまさに渦を描いて太陽の周りを周っていると主張している。 ※actually は,実は,とか実際には,とかですかね。まぁいいです。 They’re different in more than just name; they’re actually very different physical motions with different properties—you can get helical motion without the particles in it interacting, like in the solar system, but in a vortex the particles interact through drag and friction. この二つは名前が違うだけでなく、物理的な動きも、その属性もまったく違うもので、らせんの場合は、太陽系のように粒子は相互作用なしに動くことができるが、渦の場合は抗力と摩擦を通じて互いに干渉する。 この二つは名前が違うだけでなく、物理的な動きも、その特徴も全く異なる。らせん軌道を描く粒子は,太陽系のように,お互いには干渉していなくてもよいが,渦を描く粒子は抗力と摩擦を通じて互いに干渉している。 ※属性ではなくて,特徴,のほうがよいかな。後半訳しにくいですね。元のほうがいいか……。 Sadhu shows the Sun leading the planets, ahead of them as it goes around the galaxy Sadhuは太陽が惑星を導いていることを示し、先導しながら銀河系を移動している。 Sadhuは太陽が惑星を先導しているかのように,太陽は惑星よりも前方に出て銀河を回っているかのように描いている。 ※show は示す,ではなくて,描く,とか,見せる,とかの意味。the Sun が "lead the planets" で "be ahead of the planets as it goes aroung the garaxy". それこそがまさに天上の惑星を観測した真実であり、一般的にそれは天の一部で地球と太陽に先んじて天の川銀河を巡る軌道上の方向にあるように見える。 実際に夜空の惑星を見たことのある人にとっては明白な真実である。だって,地球や太陽が銀河系を回るときの進行方向にあたる夜空の部分にも,惑星が見えたりするからである。 実際に夜空の惑星を見たことのある人にとっては明白な真実である。 だって,夜空の一部は地球や太陽が銀河系を回るときの進行方向にあたっているけれども,惑星はその部分にも観測されるのだ。 (うーん,これでもダメですね。もうすこしうまく訳さないと。。。。。『一般的に』は誤り。巡る軌道上の方向にも,(他の方角に来るのとcommonlyに)出現する。) Again, I’m not arguing some small detail here. もう一度、ここで細かいディテールを主張することはしない。 ここでも,細かいことをあれこれ議論するのはやめよう。 ※Again:この場合も先と同様に The idea [that the planets trail behind the Sun as it moves through the galaxy] is fundamental to what Sadhu is saying about the helix—as I’ll explain below. 惑星は銀河を通って移動していくように太陽の後ろをついていく、という考え方がSadhuがらせんについて述べ、私が下の段落で説明しようとしていることだ。 惑星が銀河を回るときには太陽の後ろを着いていく,という考え方は,Sadhuがらせんについて述べるときの思考基盤となっている --- 後の段落(「....」のセクション)で私が述べるように。 ※as は「〜する場合は,〜する時には」。 It gets worse with a second video he released, showing the motion of the Sun around the galaxy: ここに、太陽が銀河の中を移動していく様子を示したもっとひどい動画がある。 彼が二番目に公表した,太陽が銀河の中を移動していく様子を示した動画では,状況は悪化している。 ※まぁどっちでもいいです。It は非人称主語。 To be fair, he does now call the motion of the planets helical. But he still depicts them as trailing behind the Sun, which is wrong. Note also at the beginning of the video he specifically compares heliocentric and his interpretation of helical motion, reinforcing the incorrect "leading Sun" idea. 公平に言うなら、彼の現在の主張では惑星の動きはらせん状である。 公平のために言うと,今回は彼は惑星の動きについて「らせん状」だと正しく記述している。(さっきは渦って言ってたけど) In the real model, heliocentrism, you do get that sort of ahead-and-behind motion, exactly as we observe in the real sky. 本当のモデル、地動説では、前進-後進に分けられるモデルになり、実際に天を観測して得られるのと同じになる。 このような前進-後進運動(順行-逆行運動)は,地動説のような実際のモデルにおいても現れる場合がある。実際に天を観測すると,ちゃんとそのような順行-逆行運動が見られるのだ。 ※訳しにくいですね。that sort of「〜みたいな」。sortする,ではない。ahead-and-behind は,惑星の順行/逆行というかたちで,実際に空で観測できますし,その動きは天体力学(地動説)の計算と同じです。 このような前進-後進運動は,惑星の順行-逆行の動きとして,地動説に基づく模型でも,実際の空で観測されるのと全く同じ結果で,導くことが出来る。 ※うーん。 He shows the Sun moving around the Milky Way, bobbing up and down and spiraling along. しかしそれだけではない。動画では、太陽が銀河を周ることを示していて、らせんに沿って上昇、下降している。最初の動画のように、一部あっているところもあるが、大方は事実からかけ離れている。 ※示すっていうとproveに聞こえる……。showだと「見せる」の方が好き。個人的ですみません。 Our galaxy is a flat disk about 100,000 light years across, with a central bulge of stars. われわれの銀河は、膨らんだ星の中心を持つ端から端まで約10万光年の距離がある平たい円盤だ。 われわれの銀河は、中心部が膨らんでいる平たい円盤で,端から端まで約10万光年の距離がある。 ※膨らんだ星の中心,っていうと「膨らんだ星」の中心に聞こえるし,星で出来た中心の膨らみ,というと他の部分は星じゃ無いのかということになるので,星は訳出しないことにしました。 As it orbits the galaxy, the Sun does in fact bob up and down, more-or-less as shown (though only about four times per orbit around the galactic center; Sadhu has it bobbing dozens of times per orbit in the video). 銀河を周回するように、太陽は実際にぴょこぴょこアップダウンを繰り返しており、動画に示されたよりも多いか少ないか(銀河の中心を周る軌道のたった約4倍ではあるが。Sadhuは1周回あたり数十回上昇・下降するとしている) 銀河を周回するときには,太陽は実際のところ,だいたい動画に示されているように,ぴょこぴょこアップダウンを繰り返している。(とはいえ,大体一周につき4回ぐらいである。Sadhuは数十回もアップダウンするように描いているが,これは誤りである。) ※more or less は「大体」。辞書引いて下さい。 That’s because of the way the gravity in the disk works. これは、この円盤では重力が働いているためだ。 このようなぴょこぴょこ運動が起きるのは,銀河円盤での重力の働き方のせいだ。 ※that is because of [the way (how the gravity in the disk works)]. how以下は関係副詞で,the way how の場合には the way か how のどちらかが省略されます。 This is actually pretty cool: If you are slightly above the disk you feel an overall pull down, toward the disk. Imagine the disk is just a huge slab of matter, and the Sun is above it. The gravity of the disk would make the Sun plunge down into it. Since stars are so far apart, the Sun would go right through the disk and out the bottom. But then the disk would be pulling it up, once again toward the disk. The Sun would slow, stop, and reverse course, plummeting into the disk once again. It gets about 200 or so light years from the midplane of the galactic disk every time its bobs; the disk is 1000 light years thick, though, so we always stay well inside it. But these oscillations would go on forever, the Sun moving up and down like a cork in the ocean. これこそまさにクールという話:円盤よりほんのわずか上にあるものは、円盤に向かって全体的に下へと引っ張られる。円盤が巨大な物質の板だと考えてみよう、太陽はその上にある。円盤の重力は太陽を中に引っ張り込もうとする。星と星の間は遠く離れているので、太陽は円盤の間を通り抜けて下へ降りていく。しかし、円盤は再び円盤の方へ向かって太陽を引っ張り上げる。太陽の動きは遅くなり、止まり、そしてもう一度円盤に向かって落ちていく反対のコースをたどる。銀河系の中心平面から一回の浮き沈みに200光年かそこらの時間がかかる:円盤には1000光年の厚さがあるが、わたしたちはその中にいつもしっかり留まっている。しかしこうした摂動は永遠に続き、太陽は大海のコルクのように浮き沈みを続ける。 ここがとてつもなくクールなところだ。円盤よりほんのわずか上にあるものは、円盤に向かって全体的に下へと引っ張られる。円盤が巨大な物質の板であると想像してみよう。そして太陽はその円盤よりも上方にあるとする。円盤の重力は太陽を下へと引っ張る。星と星の間は遠く離れているので、太陽は円盤の間を通り抜けて下へ降りていく。そしたら今度は,太陽は円盤よりも下に来てしまったので,円盤は太陽を円盤の方へと引っ張り上げる。このとき,太陽の動きはだんだん遅くなり、そして止まり、向きを変えてまた円盤へと落ち込んでいく。太陽は,銀河の円盤の中心から上下にそれぞれ200光年ぐらいの浮き沈みをするが,円盤は1000光年の厚みをもっているので,結局私たちは銀河円盤の中にしっかり留まっている。しかしこうした摂動は永遠に続き、太陽は大海のコルクのように浮き沈みを続ける。 ※light yearは浮き沈みの時間ではなく幅です。aboveをその上とするとonと誤解するので,よりも上方,としました。but thenは,しかし再び,とやくすよりは,そしたら今度は,のほうが。英語の逆説はあまり強くない場合がある。 Since the Sun is also orbiting the galaxy, the combined motion makes that lovely waving pattern, up-and-down as it goes around, like a horse on a carousel. So Sadhu has that part (more or less) right. Mostly. But he then adds a third component, a twisting spiral around the Sun’s path he attributes to precession. That part is wrong, very wrong. Precession is what makes a top wobble as it spins, and happens when you have an off-center force on the top. 歳差運動は、回るにつれて上部にぐらつきを生み、てっぺんにいると中心から外れる力を受けるということがおきる。 歳差運動は,物体が回るときにてっぺんをぐらぐらさせる動きで,回転の中心軸からずれた向きの力をてっぺんに加えたときに起きるものだ。 ※you have は you give ぐらいの意味にとる。 In his videos and on his page, Sadhu says that he learned all this from a man named Pallathadka Keshava Bhat. 動画と彼のサイトによると、SadhuはPallathadka Keshava Bhatという人のもとで学んだそうだ。 動画と彼のサイトによると、SadhuはPallathadka Keshava Bhatという人から学んだそうだ。 ※「のもとで」と書くと師事したようにみえるけど,師事したんですか? Bhat claims heliocentrism is wrong, but then uses one fallacious idea after another to back this up. Bhatは地動説は間違っていると主張していて、その説を支持するために別の人を惑わすアイディアを用いているのだ。 Bhatは地動説は間違っていると主張しているのだが,その主張を補強するために,虚偽のアイディアを次から次へと用いているのだ。 ※one after another の one が名詞になった構文。 We don't have to account for the Sun's motion around the galaxy at all when calculating these spacecraft paths, so Bhat cannot be correct. 探査機の道筋を計算したときの銀河を周る太陽の動きなんて記録はないから、Bhat氏のいうことは正しくない。 探査機の道筋を計算するときに銀河を周る太陽の動きを考慮する必要なんて全くないから,Bhat氏のいうことは正しくない。 ※don't have "to" なんだから,account は動詞。 This is what Bhat and Sadhu are trying to describe, but get wrong. これこそが、BhatとSadhuが説明しようとしたことなのだ。しかし、間違っている。 これこそが、BhatとSadhuが説明しようとしたことなのだが,しかし誤った説明をしてしまった。 ※getの感じ。This 自体は間違っていないが,wrongに”なった”(get)。 He thinks that there should be solar eclipses every month if heliocentrism is right (pp. 46 and 134; in reality that's due to the Moon's orbital tilt). 彼は、もし地動説が正しいなら、日食は1カ月に1回起きなければならないと考えている(実際には、月の軌道の傾きによって46年か134年に1回である)。 彼は、もし地動説が正しいなら、日食は1カ月に1回起きなければならないと考えている(46ページと134ページを参照。ちなみに日蝕が一ヶ月に1回起きないのは,月の軌道が傾いているため。) ※ page 33 を p.33 と略すように,pages は "pp" と略す。 It seems right, or looks cool, or appeals to some sense of how things should be. But how things should be and how they are don’t always overlap. The Universe is a pretty cool place, and works using a fairly well-regulated set of rules. We call those rules physics, they’re written in the language of math, and trying to understand all that is science. それが正しく見えて、クールに見えて、ものごとがそうあるべきだという感覚に訴えかけるようであったとしても。しかし、物事はどうあるべきなのか、いかにそれが普段は関わりあわないようでも。宇宙は本当にクールな場所で、かなりよくできた一連の法則で機能している。私たちはこうした法則を物理学と呼んで、それは数学で記述されており、すべてを理解しようと努力している、それが科学というものなのだ。 彼の動画は正しいように見える。クールであるように見える。ものごとはこうでなくっちゃ,というセンスに訴えかけるものがある。しかし,物事がどうあるべきか,と,実際にどうなのか,ということはいつも重なり合うわけではない。宇宙はとてもよく出来た一連の法則に基づいて動いている。これは本当にクールなことだ。私たちはこうした法則を「物理」と呼んでいて,それは数学で記述されている。そしてそういうこと全部を理解しようとする試みが,科学である。 ※特に[how things should be] and [how they are] don't の部分が誤訳。trying to understand all that is scienceの部分は自信がありませんが,"is"の主語にあたる単数名詞は"trying"しかない。「全てを理解しようと努力している」は誤訳だと思う。 Not everything that’s cool is science, but everything in science is cool. That may not be one of those universal rules, but from everything I’ve seen, it’s true nonetheless. クールなものがすべて科学ではない。しかし科学の全てはクールだ。これは普遍的な法則ではないかもしれない。けれども,私の見てきた限り,これは真実なのだ。